BSで。
観るのは何回目だろう。五回目ぐらいかな。
放送しているのに気づくと観る……という。
ストーリーはもうわかってるんだけど、行き当たりばったりの連続で、「どうなるんだろう」とドキドキするというより「大丈夫? 大丈夫?」と心配してしまう感じが面白い。
そして目の保養。
アラン・ドロンの格好の良さというか造形の良さは言うまでもなくなんだけど、景色とか街並みとか部屋の感じの美しさもすごく好き。
ホテルの華やかさとか、借りている部屋のちょっとくだけたような気怠いような感じとか。
壁や床の模様とかバスタブとか、昔の映画あるあるのベッドで煙草とかも見ていてワクワクします。
昔の映画ということで、いい感じに画面が荒いのも好き。クリアすぎないのが味わい深い。
ファッションも見応えあって色んな意味で眼福でした。マルジュが着てた生成りっぽい色味のセーラー風の服が可愛かったな~。
同じ原作の映画「リプリー」も、放送していたら観る映画ですが、どちらもそれぞれの味付けがあって好きです。
「リプリー」のリプリーは湿度が高い感じ。「太陽がいっぱい」の方は"熱い"感じなんだけど。
なにより、どっちの映画も原作より面白い気が。
映画化がすごく上手くいった作品の一つなのではと思います。
余談。
アラン・ドロンとモーリス・ロネが出てた映画で何か他のがあったような……と思って検索したら、やっぱりあったんだけど「太陽が知っている」とかいうタイトルで、そうだったとそうだったと思う反面、そこまで寄せなくても……と思ってしまった。
原題はLa piscineなのに影も形もない……。
こういう、原題と邦題の違いは映画でも本でもすごく興味深いです。ポスターの違いも面白いけど、タイトルの違いもそれぞれの国でなにを強調したいのかとか、なにを売りにしたいのかが表れてる気がして。
海外の作品って短いタイトルが多くて潔いな思う反面、かぶりが多そう……とか余計な心配をしてしまう……。