これもwowowで。
多分、そういうことを意図して作った映画じゃないとは思うんだけど、観ると旅心を刺激される……。
南の、なんとなくゆる~っとした、気だるい空気感がすごくいい。
透明度の高い海と砂浜、天然素材の家具や建物、美味しそうなご飯。
好き嫌いが分かれそうだったり、いろんな解釈があるっぽい作品ですが、観ていてストレスを感じないというか、肩の力を抜いて観られるので、
今のわたしにはエモーショナルなものはちょっと荷が重い
(なにか観たいけれど大きく感情を揺さぶられたくない)
という時にぴったりです。
しかもそんな風にゆるっとしているのに観ていて飽きないのですよ。
動き続けている水を見ているよう。
それも大波小波の海ではなく、緩やかな川の流れを見ているような感覚。
役者さんたちの声音が低めなのも、そう感じる一因かもしれません。加えて、作中の音が繊細。
うるさすぎなくていいなあ、と思わせてくれます。
各人の服がパリッとしすぎてないところも好き。
洒落てはいるけどシンプルで目立ちすぎなかったり、程良い感じにちょっとくたびれてたり、風景に溶け込んでて、優しい。
南の町が舞台だからか、みんな足元がリラックスしてるのも気取ってなくていい感じ。
裸足とか本当に気持ち良さそうだし。
全体的に色味が控えめなので、主人公の鮮やかなバッグが目立って可愛いです。
そして色々なめがね。
もう何度も観てますが、放送されるたびに不思議と観てしまう映画です。